採掘(マイニング)と聞いて思い浮かべるのはどの様な景色でしょうか? 「月が出た出た~♪」で始まる三池炭鉱の炭坑節が頭に浮かぶ方はきっと、昭和ですね。 マイニングと言えばProof of Work (プルーフオブワーク)を支えているブロックチェーンの取引承認プロセスと出てくれば、平成と令和ですね。
暗号通貨の世界ではマイニングと言われる、Proof of Work (プルーフオブワーク)と呼ばれるプラットフォーム上で機能している、ビットコイン (BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)(21年3月時点では。7月頃にPoSへ変更予定。)、ドッジコイン(DOGE)などはマイニングを行ってくれているマイナー(採掘者)がブロックチェーン上でその取引を承認してくれて初めて取引が完了します。 わたしはプログラマーではないので、そのようにProof of Work (PoW)とマイニングの関係を理解しています。 技術的な話をすればきっと、かなり深い話になるトピックだと思います。 だから、カットします。ってかそこまで説明できません。 (*`▽´*)ウヒョヒョ
中国すげぇ~な。。。ぴえん、ぱおん。Σp(`□´)q ナニィィイイイ!!
簡単に言えば、ビットコインなどの暗号通貨の取引承認を行っているのがマイナーなのですが、そのマイナーは21年3月時点では65%が中国に集中しています。 マイナーがどこで暗号通貨の取引承認プロセスを行っているかは、マイニングのスピード(承認スピード)をあらわすハッシュレートがどこに位置しているのかで大体の位置を特定できるようです。 ケンブリッジ大学が提供している「マイイングマップ」(1) では多くのマイニングプール(マイニングを団体で行う組織)が中国に位置していると教えてくれます。
ウォールストリートジャーナル(WSJ)(3) の報道では、環境に悪い安い電気(ダムによる水力発電や石炭による火力発電など)を使用することが可能な中国がマイニングビジネスで先行していると報道するなど、仮想通貨が世間に認識されればされるほど、加熱する国家間のマイニングビジネスも報道されるようになりました。
50%以上のマイニング(取引承認プロセス)を何らかの力を行使し全ての取引を掌握、支配することが出来る51%攻撃と言うことが可能と考えれば、65%と世界に存在するすべてのマイナーの半数以上が中国で運営していると考えるとぜんぜん分散化してねぇ~と思ってしまいます。 ぴえん。 ((○(´Д`)○))ヤダヤダ
65%のハッシュレートを支配している中国のマイナーがぐるになって、ビットコインのブロックチェーンを乗っ取ると言うことも、理論上は可能と言うことです。 (ただ、多くのマイナーはビットコインなどの特定の暗号通貨の取引しか承認出来ない集積回路しか持っていないため、もしそのようなことを行いブロックチェーンを支配するとビットコインの価格は急降下し信頼は失われる為、そのような諸刃の刃の様な自滅行為はしないと言われていますが。。。そして、今まで行ってきた集積回路、ASICなどへの投資はすべて失われることになります。)「そんなことしないよね、プーさん?」と思いたいのですが、どうなるか誰にも予想が出来ないのは事実です。
そんな中、コインポストが、「米ケンタッキー州、仮想通貨マイニング企業への税制優遇法案2つが成立」(2) と言ったニュースを報道していました。 記事によりば、「上院法案255は、クリーンエネルギーを使う企業への優遇措置を仮想通貨マイニングへも拡大するもので、100万ドル(約1億円)以上の資本投資が行われた施設が対象となる。」とあります。
ケンタッキー州は米国の中でも最貧州の1つと言われており、ラストベルト(錆びた工業地帯)の一角を担っていると言われています。 かつてそれらの地域に進出していた企業は、中国をはじめとするアジアやメキシコへコスト削減の為に生産拠点を移動し、地場産業であった鉱山も時代と共に閉山しました。 (余談ではありあすが、トランプ前大統領はこのラストベルトと呼ばれる地域の票を獲得し、大統領になったと言われているかなりの保守地域でもあります。)
コスト削減競争の為、多くの企業はケンタッキー州から去りました。 州内から大手の工業が倒産や移転したことにより、州内の電力供給もかなり余裕があるのが今回、税制優遇法案を成立させた裏話としてあるようです。 クリーンエネルギーの推進を訴えているバイデン現政権ですが、クリーンエネルギー(中国と比較して)を使用し、最貧州のケンタッキー州へ多くの雇用を生み出すことが出来れば大きな業績になると思います。 ネー(・д・*(・д・*)ネー
ケンタッキー州にはブロックウェア・ソルーションズ(Blockware Solutions)(7) というマイニング事業も既に存在しているようで、今後の成長が気になるところです。
ビットコインやビットコインキャッシュの良い点は、Proof of Work (プルーフオブワーク)に支えられた、中央政権やいかなる団体から独立した通貨であると言う点です。 それを支えるマイニング業者が中国に半数存在するのではなく、多くの国が参加しマイニング事業も分散化することでビットコインやビットコインキャッシュの分散化はさらに進み、多くの国や地域に受け入れられるようになると思います。
最貧州の1つであるケンタッキー州が、将来的にはカリフォルニア州やニューヨーク州、テキサス州など裕福な州に変貌し、デジタルマイナーが注目される時代が来るかもしれません。 フ──(・ε・`o)──ン
ミズオ ― 21年3月28日
これまでのストーリ(「オカン、ビットコイン教えたろか?」シリーズ)
2. ビットコインとの出会い
6.サイバーパンク!
【参照】
1) Bitcoin Mining Map (University of Cambridge)
2) コインポスト(米ケンタッキー州、仮想通貨マイニング企業への税制優遇法案2つが成立)
3) Wall Street Journal (US vs. China: The Battle for Bitcoin Mining Supremacy)
4) Kentucky House Bill 230
https://legiscan.com/KY/bill/HB230/2021
5) Kentucky Senate Bill 255
https://legiscan.com/KY/bill/SB255/2021
6) Blockware Solutions
https://twitter.com/BlockwareTeam/status/1349019064027516928?s=20
7) Blockware Solutions (video)
https://drive.google.com/file/d/1EgEkzGuowv92KrpejF_ZCWivESDDdKv7/view
8) What Happens After the Mines Close? (YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=CybtZGQpjHA
9) Kentucky Mines
http://miningartifacts.homestead.com/Kentucky-Mines.html